指名検索マーケティングとは、一言で言うと会社名や商品名で検索したときの状況を最適化することを指します。指名検索マーケティングを行うことで、コンバージョン率や採用エントリー数の向上、SEO対策の強化など様々なメリットがあります。本記事では、指名検索マーケティングの考え方や、メリット、そもそもどれくらい検索されているのかを調べる方法について解説していきます。

指名検索と一般検索の違い

指名検索とは、グーグルやSNSなどのプラットフォームにおいて、会社名や商品名、サービス名などを名指しで検索することを指します。例えば「株式会社ルミネージ」、「iPhone」などが該当します。反対に一般検索とは、「webマーケティング会社 東京」、「スマホ おすすめ 2024」などが該当します。

当たり前のことですが、指名検索は、既にその言葉を知っている人が行う検索です。広告やCM、口コミなどでその言葉を知って検索しています。そのため、少なくともその言葉に興味を持っているユーザーが行う検索のため、その言葉を知らない人が行う一般検索よりもよりコンバージョンに近いユーザーの検索と言えます。実際リスティング広告などでは、指名検索ワードが最もコンバージョン率が高くなることがよくあります。

それ以外にも下記のようなメリットがあります。

指名検索マーケティングのメリット

①コンバージョン率が高くなる

②競合に流れるのを防げる

③SEO対策に有効

①コンバージョン率が高くなる

先述したとおり、名指しで検索してくるユーザーは、少なからずその言葉を事前に知っていて興味を持っているユーザーです。そのユーザーに有益な刺さるコンテンツを提供できれば、コンバージョン率は高くなります。

②競合に流れるのを防げる

例えば、「Webマーケティング会社 東京」のような一般検索の場合、そのキーワードで検索した際に自社のSEO対策が十分でも自社以外のサイトも検索結果に表示されるため、そちらに流れてしまうリスクがあります。しかし指名検索は、基本的に自社に関連したコンテンツしか表示されないため、他社に流れるのを防ぐことができます。

③SEO対策に有効

現在のグーグルのアルゴリズムは、誤解を恐れず言えば有名な会社や商品のサイトが上がりやすいアルゴリズムになっています。有名かどうかを判断する材料の1つがそのサイトへのアクセス数であるため、指名検索数が増えると、「この会社(商品)はみんな知ってて有名なんだな」とグーグルが判断し、サイトの評価が上昇し、結果として順位が上がるという構図になっています(かなり荒削りですが)。

以上が指名検索をしてもらう大きなメリットです。しかし、指名検索をいくら増やしても、受け皿となるグーグルやSNSの検索結果ページが最適化されていないと、結果として顕在的なアクセスを取りこぼしてしまうことになります。指名検索マーケティングは、冒頭でも記述したとおり、指名検索した際に見える情報(コンテンツ)を最適化させることと言えます。

それでは、指名検索マーケティングを行うにあたって、具体的にどの部分に着目していけば良いのでしょうか。次項で解説していきます。

指名検索マーケティングで着目すべきポイント

指名検索マーケティングを行うにあたり、着目すべきポイントを解説します。

1.検索結果画面

一番重要なのは、その指名検索ワードで検索したときの検索結果画面です。下記注意点をまとめました。

例:株式会社ルミネージで検索した場合

赤枠
青枠
緑枠
黄枠
検索者の属性

●取引を検討している担当者

●求職者

●投資家(上場会社の場合)

●お客様(店舗の場合)

●競合他社

また、グーグル以外にも特に若年層を中心にX(ツイッター)やインスタグラム、TikTokで検索する動きも活性化しています。グーグルと同じように、検索した後の検索結果画面を各SNSでも確認するようにしましょう。

2.サジェストキーワード

検索ボックスに指名検索ワードを入力すると、検索候補キーワードが表示される仕組みになっています。これはサジェスト機能と呼ばれており、そこに抽出されるキーワード群をサジェストキーワードと呼びます。この部分にネガティブなキーワードが表示されていないかも必ずチェックするようにしましょう。「ブラック」や「パワハラ」、「やばい」など、悪印象を与えるキーワードが表示されている場合は、専用の対策で取り除くようにしましょう。

3.サーチコンソールの指名検索ワードを含むキーワード

サーチコンソールは、自社のサイトがどのような検索ワードで露出したかを把握するのに便利なツールです。最もリアルなデータのため、指名検索ワードや指名検索ワードを含む複合キーワードがどれくらい検索されているのかを把握するのに最適です。

ここで重要なのは、複合キーワードにもしっかり目を向けるということです。会社名や商品名単体の検索が最も多くなる傾向にありますが、「株式会社ルミネージ 採用」「株式会社ルミネージ 評判」といった複合キーワードでもそれなりに流入しているケースが多く、どのような複合キーワードで検索されているか把握することが大切です。把握した後は、実際にそのキーワードで検索し、同じように検索結果画面やサジェストキーワードが最適化されているかどうかを確認するようにしましょう。

検索ワードの探し方

指名検索数を増やすにはどうすれば良い?

状態が最適化されているとなった場合、今度は指名検索数を増やす施策を検討していきます。指名検索数を増やすには、とにもかくにも名前を知ってもらう必要があります。ここでは代表的な手法を解説してきます。

①テレビCM

今もなお、多くのユーザーにしってもらう最も効果的な手法がテレビCMです。短い枠の中で伝えられる情報は限られるため、詳細はWEBサイトを見てもらうべく「●●で検索!」というフレーズも一般的となりました。指名検索数を最も増やせる可能性が高い手法と言えるでしょう。

②雑誌、ラジオCM、駅ナカの看板などの交通広告

テレビCM同様、昔からある広告手法で、オンライン以外の広告手法として根強い人気があります。こちらも届けられる情報量が限られているため、最終的には社名や商品名を検索してもらう流れを作ることが一般的となっています。

③YouTube広告

ネット版のテレビCMとも言われており、テレビCMよりも格段に安く出稿できる動画広告として、多くの企業様が導入しています。何度も動画を見てもらうことでイメージを染みこませ、興味がある人にはリンクのクリックや検索を促して訴求するのが一般的です。
テレビCMと同様に「●●で検索!」と指名検索を促すことで検索数を増加させることが期待できます。しかもテレビCMよりも安価で出稿できるため、数千万単位の予算をかけられない場合は、YouTubeは指名検索数を増やすメイン手法になりうるでしょう。

指名検索数の調べ方を解説

実際に指名検索ワードがどれくらい検索されているかどうかは、①サーチコンソールで把握する方法と、②Googleキーワードプランナーなどのツールで把握する2つの方法があります。

指名検索数の調べ方その1:サーチコンソール

指名検索ワードで検索したときに、サーチコンソールを紐付けたサイトが上位に来ている状態であれば、サーチコンソール上で確認できる指名検索ワード=検索数になります。サーチコンソールログイン後、左側のメニューの「検索パフォーマンス」>「検索結果」を見てみると、流入しているキーワードの一覧が確認できるので、その中から指名検索ワードを探してみましょう。指標の「表示回数」が実際に検索されている検索数とほぼイコールになります。
※ほぼイコールというのは、表示回数の定義が細かいためです。定義の解説はここでは割愛します。

指名検索数の調べ方その2:Googleキーワードプランナー

グーグルのキーワードプランナーは、Google広告を出稿するときに、どのようなキーワードの検索需要があるかを調べるツールです。無料で利用できますが、Google広告を出稿していないと正確な月間検索数が表示されない仕様となっています。また、グーグルの提供するツールのため、グーグルでの検索数になります。ただし、あくまでも予測値になりますので、数値としてはサーチコンソールの方が正確です。

以上、指名検索数の調べ方を解説してきました。指名検索数を伸ばしつつ、コンバージョンに繋がっているかを検証しながら各施策を進めていきましょう。

指名検索マーケティングのまとめ

今回は、指名検索マーケティングについて解説してきました。改めて、指名検索マーケティングを行うための流れをまとめます。

指名検索マーケティングのまとめ

●指名検索ワードを定める(ほとんどの場合は、会社名または商品名、ブランド名)

●誰がそのキーワードを検索しうるか想定する(顧客、取引先、投資家、就活中の学生等)

●その方等が指名検索ワードを検索した際、欲しい情報がすぐに見つけられる状態になっているか、あるいは会社にとって不都合な情報が表出していないかをチェックする

●提供したい情報が表出していない場合、ケースに応じてリスティング広告の出稿やSEO対策、サジェスト対策を行う

●状態が最適化されたら、YouTube広告等で指名検索ワードの検索数を増やし施策を行い、認知度の拡大に努める

指名検索マーケティングに関して、
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「具体的に改善させたい部分がある」
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